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	<title>うつろうもの</title>
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	<modified>2008-01-18T23:16:49+09:00</modified>
	<author><name>比翼</name></author>
	<tagline>とにかく気まぐれに書きたいことを書くブログ。</tagline>

	<entry>
		<title>スカルマン</title>
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		<issued>2009-02-07T13:15:21+09:00</issued> 
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		<author>
			<name>比翼</name>
		 </author>
		<dc:subject>レビュー</dc:subject>
		<content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
			<![CDATA[さて、今日はOVA「スカルマン」のレビュー。かの石ノ森章太郎さんの原作を、大幅アレンジしてアニメ化したものです。そもそも「仮面ライダー」の原型となった作品でもあり、アレンジにあたってはそこが強く意識されていたようです。 <br />
<br />
<br />
架空の日本で、とある企業城下都市で発生する怪事件。全て事故と報道されているにも関わらず、人々はそれらを、現場で目撃された髑髏の仮面の怪人「骸骨男」の仕業と噂していた。これを聞きつけたスクープ屋「御子神隼人」が生まれ故郷でもあるその都市に向かった所から物語は始まります。 <br />
<br />
<br />
いや、これは本当に出来のいい作品でした。監督と構成と脚本のチームはよほど頑張ったのでしょう、毎回の脚本家が同じわけではないのに各回の繋がりに全然ぶれがない。着地地点をちゃんと見据えた、構成のしっかりした作りです。そして、１回ごとに「次はどうなるんだ」と先を見たくなる気分にさせてくれます。毎回クライマックスと言うのではなく、「見るほどまだ見えていない謎が気になってくる」作りです。 <br />
<br />
<br />
また、伏線の回収や人物の心理描写も実に丁寧。ダークヒーローものだけに、基本的に出て来た人物には悲劇が待っていますが、丁寧に描写された、個性の確立されたキャラでそれをされるからこそよく感情移入が出来ます。強いて難を言うなら、後半での隼人と●●のいきなりの関係変化にはほんのちょっとだけ違和感が&hellip;&hellip;くらいなもので、落ち度らしい落ち度がまず見つかりません。キャラを実に巧みに演出しては、大胆に使い捨てて行くのです。あくまで完成させたいのは物語、その大枠の中で俳優は自分の役割を性格通りに果たしきり、物語に影響を与えながら退場して行きます。<br />
&nbsp;<br />
<br />
作画のクオリティも全然落ちず、毎回見事なもの。そして、ダークヒーローものでありながら実のところ派手に動き回る戦闘シーンは時間的にほとんどないのですが、そこについてもカットのひとつひとつを大事に豪華に描いて印象を強めることで見事にクリアしていて、画面演出についても見事な手腕がうかがわれます。 さらに<br />
<br />
<br />
おまけに、石ノ森ファンへのサービスまでも豊富で、サイボーグ００９を知っている人は所々でにやりと出来ることでしょう。こっそりブラックゴーストの名前出て来るし。 <br />
<br />
<br />
暗いお話が苦手な人やハッピーエンドでないと満足できない人以外には、全力でお薦めできる作品です。メインキャラは魅力的で、ストーリーは暗い中にも美しさと熱さがあり牽引力ばつぐん、ストーリー構成にも無理が見当たらず、声優もキャライメージぴったり、ラストも暗くはあってもすっきりまとまった納得の行くもの、とかなり手放しで褒められる作品だと私は思います。まずはDVDの１本目を見てみて下さい、１巻は全１話しか入っていませんが、それでもきっと２巻目が気になり、続きを見たくてたまらなくなることでしょう。]]> 
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	</entry>
	<entry>
		<title>カフェテラス　風香</title>
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		<issued>2009-01-20T10:36:05+09:00</issued> 
		<modified>2009-01-20T10:36:05+09:00</modified> 
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		<author>
			<name>比翼</name>
		 </author>
		<dc:subject>食べ物</dc:subject>
		<content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
			<![CDATA[さて、本日は武蔵村山市三ツ藤　1-119-11にある喫茶店「風香」のご紹介。以前紹介した「アイス工房ヴェルデ」の少し先にあるこのお店、交通の便こそ悪いですが（と言うか武蔵村山方面は大抵そうでしょう。電車の駅と言うものがろくに存在しませんし）、自転車やら車やらバスやらを使ってわざわざ行ってみるだけの価値は確かにあります。<br />
<br />
まずは店内。いかにもいい意味で趣味でやっているんだろうなと言う感じの、木の色の調度品のたくさん並んだ、川と林を臨む暖かで居心地のいい場所でした。スペースの広さも適度に小ぢんまりしていてすごくのんびり出来ます。こう言う店は、趣味でやってる方が経験上最低水準が高いと思います。技術レベルはもちろん人によって差があるにしても、趣味のことには人間なかなかケチらず、きちんと質にこだわるからです。それが食事の質であれ、もてなしの質であれ、ね。<br />
<br />
そして肝心の飲食。まずは珈琲ですが、このお店のブレンド、苦味が実に心地よいものです。舌の上に残る苦味ではなく、すっとさっぱり引いてくれる爽やかな苦味。酸味もないタイプで、飾り過ぎていない料理との相性は抜群でした。<br />
<br />
次にケーキと軽食なのですが、これがびっくりするほどの低価格＆高品質。まず単純故に品質のばらつきが激しいアップルパイを頼んでみましたが、きちんとした材料を使って普通に自分で作っている人だけが出せる優しく香ばしい味。パイ皮のバターとか林檎の香りは香料じゃごまかし切れず、店の材料レベルをしっかり教えてくれるものです。いいアップルパイを見つけるのって実はなかなか難しいものなんですが、ここのは特Ａ級に指定していいものでした。なのに値段は&hellip;&hellip;行ったのは少し前のことでちょっとあやふやですが、ケーキ類１切れ３００以下だったはずです。あり得ん。お土産にも買って行きましたが、家でも好評でした。<br />
<br />
最近寒くなって来たので、自転車でまた一度行ってみようかと思っています。冷え切った体をあの店内に引きずり込んだらどんなに気持ちいいだろう、とそう思える店だったからです。交通に多少の難があっても、一度行ってみて損はないと思いますよ。混んでいると言うこともまずありません、web上でもあまり情報の出ていないお店ですから。まあ武蔵村山近辺は交通的な問題からして無理も（ry]]> 
		</content>
	</entry>
	<entry>
		<title>ディアドラエンプティ</title>
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		<issued>2009-01-08T11:06:29+09:00</issued> 
		<modified>2009-01-08T11:06:29+09:00</modified> 
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		<author>
			<name>比翼</name>
		 </author>
		<dc:subject>レビュー</dc:subject>
		<content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
			<![CDATA[さて、お客様がどれだけいるかは判りませんが、まずは新年あけましておめでとうございます。こんな暇つぶしを読んでくださる方々、今年もどうぞよろしくお願いします。<br />
<br />
年明けの一発目は、同人サークル「ふろーずんおーぶ」さん作のＳＴＧ、ディアドラエンプティのレビュー。夏から半分積みゲーになってたのを、モニターを買い換えたのを期に一気攻略中です。<br />
<br />
<br />
まずはグラフィック。このゲーム、普通にファンタジーが好きな人にはたまらない。少女が竜を駆って、雲霞のごとき魔物の群れの真っ只中を輝く翼で駆け抜けるんですから。光の翼って今じゃ厨二病の代名詞にも使われそうな勢いですが、そもそも子供の憧れるファンタジーの王道の一つです。傍から見ているだけで、年甲斐もなくわくわくしてしまいます。<br />
<br />
システム的な説明をしますと、このゲーム、ターボダッシュ時に竜の翼が光をまとって攻撃判定が発生します。<br />
敵を倒して得られるコインをステージごとのインターミッションで支払うことで「ショット・スピード・オプション・ターボ・ボム残数・バリア強度リセット」の６つの強化項目を選択出来るんですが、ターボを強化することでどんどん光の翼は大きくなり、当たり判定と攻撃力が強化されて行きます。<br />
スピードをあわせて上げてダッシュ速度そのものも強化してから百体以上の雑魚敵の中に飛び込むと、緑色の光と爆発の乱舞に本気でぞくっと来ます。<br />
<br />
蛇足ながら、最初に選べるショットによってこの時の画面の派手さが変わります。爆弾射出系のショットを使っていると、段階を上げるとそこら中で炸裂して無双感五割増し。<br />
<br />
惜しむらくは、主人公機がずっと遠景で小さいままのこと。敵と弾幕の数からすると仕方ないのかも知れませんが、一面だけでいい、アップになる面を作ってほしかった。拡大状態で光の翼疾駆をやったらどんなにか&hellip;&hellip;。<br />
<br />
<br />
次にゲーム難易度ですが、何回かリトライしながら「フルイクイップメント」をオプション設定に出すまでやらないと、慣れない人にはちょっとつらいかな？画面を埋め尽くす弾幕（当たり判定はかなりゆるいですが）を見ることに慣れていない人にも辛い。当たり判定やターボダッシュの無敵時間を把握できて来ると一気に楽になるんですが。<br />
ただ、それだけにフルイク後、即ちショットフル強化+ターボ、スピード５段階+オプション目一杯状態の「俺TUEEEEE！」感は半端じゃありません。<br />
<br />
<br />
最後に、ストーリー演出がかなり高レベル。<br />
大空から城に入り、暗く灼熱の地下へと降りて行く最後の方の面構成なんか非常に秀逸です。ファンタジーと魔法と竜への夢と言うものをよくわかってらっしゃると思います、製作者さん達。<br />
また、面ごとに背景設定をうかがわせる英語のメッセージがありますが、これが数秒しか表示されないのも悪くない。大抵のプレイヤーは一回内容を読めてしまうと後はゲームのメッセージをあまり気にしなくなるものですが、中途半端にしか読めないと何回も読み返す。結果、より心に深くしみ込むんですね。<br />
エンディングも素晴らしいんですが&hellip;&hellip;これはまあ、ネタバレなのでやめておきましょう。<br />
<br />
<br />
全体的に見て、支払う価格が安すぎると感じるくらいのスペック＆製作者レベルの高さ。体験版をちょっとやって見てちょっとでも気に入ったならお薦めですよ、フルイクの感動はそんなものじゃありませんから。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
それにしても本当に、最近同人ゲームのレベルが高くなってきたと感じます。これはものを作りたい人の層が販売の舞台を得てどんどん厚くなり、いい人材の新規参入も増えてきたと言うことで、何とも喜ばしいことです。]]> 
		</content>
	</entry>
	<entry>
		<title>シルバーレインTRPG</title>
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		<issued>2008-12-25T09:39:49+09:00</issued> 
		<modified>2008-12-25T09:39:49+09:00</modified> 
		<created>2008-12-25T09:39:49+09:00</created> 
		<author>
			<name>比翼</name>
		 </author>
		<dc:subject>レビュー</dc:subject>
		<content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
			<![CDATA[最近何度かやる機会があり、だいぶ楽しんでいます。サプリも買っちゃいました。<br />
いや、原作ものとか偏見を持たなければ、素直にかなり優れたシステムだと思います。<br />
<br />
まずは判定の際に出すカードにある３つの単語もしくは１つの文章のどれかをロールに組み込むとポイントがもらえる基本システム。<br />
（ロールカードの単語をこの場面に合わせるには&hellip;&hellip;）と即興に頭を回転させるのは楽しいですし、指針があるので初心者にもロールプレイがしやすい。それに、もらえるポイントも強力過ぎず、それでもロールが恥ずかしい人でも差がつき過ぎない。そりゃ、高レベルプレイの時のことまではさすがに知りませんが。<br />
<br />
そして、わかりやすくコンパクトにまとめられ、初心者GMにとってかなりありがたいシナリオ作成システム。項目をきちんと作っていけば事故は起きにくい基本システム形式ですし、初GMの人には割とお薦めできます。<br />
<br />
あえて難を言うなら、来訪者やゴーストの概念がしっかりし過ぎているので、敵のパターンがどうしても限られるところくらいでしょう。また、数値的作りこみを求めるユーザー層にも弱いかと思われます。<br />
<br />
ですが、やっぱり全体的にとてもバランスがよく解りやすいシステムでルールブックも高くありませんし、設定の理解しやすい現代異能ものでもありますので初心者にはお薦めできます。まあ、逆にコアな人にはにやりとできるネタもかなり混ざっていますがそれはここではさておこう。<br />
<br />
初心者でない人も、ロールプレイを濃い目に楽しむにはいいんじゃないでしょうか。ただ、サイコロを振らないカード制システムですので、一抹の寂しさを感じる人はいるかも。私みたいに。]]> 
		</content>
	</entry>
	<entry>
		<title>砂ぼうず</title>
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		<id>http://nightsofseven.blog.shinobi.jp/Entry/53/</id>
		<issued>2008-12-04T09:31:47+09:00</issued> 
		<modified>2008-12-04T09:31:47+09:00</modified> 
		<created>2008-12-04T09:31:47+09:00</created> 
		<author>
			<name>比翼</name>
		 </author>
		<dc:subject>レビュー</dc:subject>
		<content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
			<![CDATA[これほど（色々な意味で）やらしい主人公見たことない。そんな褒め言葉が思わず飛び出してくるアニメです。<br />
<br />
文明がほぼ壊滅状態になった未来、文字通りの東京「砂漠」で人類が懲りもせずに弱肉強食の争いを繰り返す、そんな舞台で、がめつくてスケベで徹底的に生き汚い便利屋の主人公が色々する話なのですが、東京砂漠での人々の生活の描写が実にしっかりしています。正義感なんて最初から最後まで欠片ほども見せなかった主人公がこの世界に「ふさわしい」人間なのだと言うことが実にスムーズに納得できました。<br />
<br />
とは言うもののコミカル色も強く、人間という種族のどんなにひどい目に遭わされても「懲りずにまた這い上がる」ところや、逆に怒る気もしなくなる愛嬌じみた間抜けさがあいまって、最終的に全体がただのダークではなく実によく出来たブラックジョークに仕上がっています。また、何と言うか、人間臭さが虚構の虚構感を見事に打ち消しています。<br />
<br />
照れず逃げずに主人公の「当たり前」ド外道さかつ人間臭さを描ききったのは見事の一言でした。そして、「そういう考え方をしない」人々をちゃんと出し、そちらを「個人の価値観以上でも以下でもなく、世界に無理矢理後押しさせたり必要以上に迫害させたりしなかった」のもまた見事。<br />
作者の「世界はこうでなきゃ」って主張をキャラに無理に行わせようとして世界観や物語全体をぶち壊してしまう例はアニメに限らず星の数ほどありますが、砂ぼうずに関してはそれは全くありませんでした。回ごとの脚本のぶれも覚えている限りありません。まあ、原作つきアニメですから普通はそうでしょうが。<br />
<br />
勧善懲悪が好きな方には絶対お薦め出来ない。でも、詐欺師どうしで今日もまた繰り返される愉快な殴り合いをゲラゲラ笑いながら楽しめる人には是非ともとお薦めしたい、砂ぼうずはそんなアニメです。興味のある人はちょっと情報を調べてみて下さい。作品の完成度自体は素晴らしく高いですから。]]> 
		</content>
	</entry>
	<entry>
		<title>リストランテの夜に</title>
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		<id>http://nightsofseven.blog.shinobi.jp/Entry/52/</id>
		<issued>2008-11-20T10:44:37+09:00</issued> 
		<modified>2008-11-20T10:44:37+09:00</modified> 
		<created>2008-11-20T10:44:37+09:00</created> 
		<author>
			<name>比翼</name>
		 </author>
		<dc:subject>レビュー</dc:subject>
		<content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
			<![CDATA[今日は映画のレビュー。<br />
薦められて見てみましたが、実に素晴らしい内容でした。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
１９５０年代、イタリアからアメリカに渡ってリストランテを開いた「プリモ」と「セコンド」の兄弟が主人公なのですが、プリモはあまりに職人気質で「人目を引く料理」ではなく「味にこだわった料理」しか作らず、腕前は本国でもおそらく超一流として通用するほどなのに見た目が派手でショー要素にあふれた「偽イタリア料理」に追いやられて苦々しく思わずにいられない（料理でのショーを彼は「料理のレイプ」とまで罵っています）。<br />
<br />
セコンドは兄の料理を「天から授かったもの」と心底認めながらもリストランテの経営は傾くばかりで、フィリスと言う相思相愛の恋人を作りながらも生活が安定しないのを苦にして一線を越えられず、ストレスを溜めずにいられない。今日も通りで煙草をふかしながら、向かいにある、同じくイタリアから渡ってきて大成功しているパスカルの店を眺めるばかり。こんな具合で、二人の日常にはどこか疲れたような空気が漂っています。<br />
<br />
しかし、登場人物の日常が台詞にしっかりと表され、役者の演技も完璧、カメラワークもきちんとそのシーンの表すものを表現するために考えられたものなので、その空気にはどこか暖かさがあり、すれ違いさえも複雑な感情を感じさせる生に満ちたものでした。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
設定の活かし方や登場人物の心情表現を考えたカメラの使い方、視聴者を置いてきぼりにしない丁寧なシーンの組み方など、この作品は本当に「映画としてこうあるべき」教科書のようなものです。内面をいちいち全部言葉と文章にして出さなくとも他人に何かを伝えることは出来る、そんな映像表現の基本中の基本を全くおろそかにしていません。<br />
<br />
カメラの使い方や役者の演技は実際の視聴を見るしかないとして、例えば兄弟の関係。<br />
<br />
弟からしてみれば、経営の腕はありながら（兄共々パスカルの店に、おそらくは片腕として誘われているくらいですから）兄の完璧主義のせいで割りを食っています。<br />
<br />
しかし、弟は兄がこっそり想いを寄せている花屋の女の子のことを知っていて、仕事上がりに「今日は寄って行かないのか？」と突っついたり、リストランテでのパーティーに女の子を招待しなよ、と梃子を入れたり、誘いそこねた兄の代わりに女の子にパーティーのことを伝えたりし、<br />
<br />
兄は兄で床屋の店主に「彼女とのことを弟に教えたのはお前か」と恥ずかし半分で絡んだり、女の子をパーティーに誘おうと花屋に入ったはいいものの徹底的な不器用っぷりで話を切り出せずに帰ったり、食材の購入の時にその品質のことでこだわって弟を困らせながらも弟に説得されるとしぶしぶ妥協したりと、<br />
<br />
「生きて行くことには不器用だしガンコで料理以外のことに目が行かないことがよくあるけど、ひたすら善良で仕事に誠実で弟のことを愛しお客のことを心底考えている」愛すべき兄と、「真面目でストレスの受け役だけどそんな兄を愛してそのこだわりを可能な限り尊重せずにいられない」愛すべき弟と、両者の間に感情が通い合っているのが行動としてしっかり表現されているのです。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
それに加えて、周囲の登場人物もただの台本のショーアップ役として登場するのではなく、リアリティのある人間として描かれていて感情の現実性を非常に強めています。例えば兄弟のリストランテを見下ろす、プリモから見れば「料理の虐殺場」とでも言うべき店の主人であるパスカルですが、いかにもな金持ちの悪役ではありません。<br />
<br />
彼は彼なりに移民としてアメリカで成功する術を学んだだけであり、同じイタリア人として、また羨むほどの才能の持ち主として（ラスト近辺では、彼が兄弟の料理そのものには敬意を払い、悲しみさえ感じているのがよくわかります）兄弟を何くれとなく気にかけてくれます。普段のノリは軽くとも、発言の内容は苦労人かつ兄弟の同胞としてのそれなのです。「商売人」である以上商売度外視でリストランテを助けることはしませんが、それでも二人を抱えている借金共々自分の下に抱えようと何度も誘いをかけています。<br />
（実際、金持ちならば「本当に味のわかりそうな」上客を集めた、材料費や手間や助手の確保に頭を悩ませることなどない店に兄弟を支配人として置くことで自分に儲けを出しつつ才能を保護することは出来るのですから）<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
これらの丁寧な土台の上に語られる、「作中ではたった一日」のあっけないほどスケールの小さい物語。１０９分も使ってたった一日を描いているのにちっとも中だるみはせず、気がつけば観終わってしまっていました。つくづく、カメラワークや俳優の動作と表情による描写の力と言うものは絶大と感じます。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
wikiにも項目のないややマイナーであろう作品ですが、今まで観てきた中でも屈指のお薦めです。映画や舞台が心底好きな人ならば、探し出して観る価値は十分過ぎるほどあると断言します。]]> 
		</content>
	</entry>
	<entry>
		<title>でもぱら</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="http://nightsofseven.blog.shinobi.jp/Entry/51/" />
		<id>http://nightsofseven.blog.shinobi.jp/Entry/51/</id>
		<issued>2008-11-06T09:28:12+09:00</issued> 
		<modified>2008-11-06T09:28:12+09:00</modified> 
		<created>2008-11-06T09:28:12+09:00</created> 
		<author>
			<name>比翼</name>
		 </author>
		<dc:subject>TRPG</dc:subject>
		<content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
			<![CDATA[えー、今日はこの間発売したデモンパラサイトリプレイ「ぬぎぬぎアクマとぱくぱくデーモン」について。<br />
<br />
<br />
いや、前回のきつい言葉は誠に失礼しました。藤澤さなえ氏、今回の「デモンパラサイト」リプレイは上出来。どうも下手に本能を押さえつけようとするからいけないのであって、タチの悪い（褒め言葉）プレイヤーと一緒に卓を囲んでポロリイヤン全解放すると、かなり楽しいリプレイを書ける人のようです。<br />
<br />
読んでて「全員楽しそうに遊んでいる」のがよくわかります。毎回いじめられ役の純香にしてからが、わざと他人の突っ込みやすい余地を残してる「誘い受け」モードにしか見えないし&hellip;&hellip;。しかしほんとにタチ悪いなあ、緒方剛志。一緒に卓を囲んでみたくなるようなならないような困った（完全に褒め言葉）プレイヤー。<br />
<br />
<br />
このリプレイでもよりはっきりしましたが、デモンパラサイトはけっこう開拓の余地の残っているゲームだと思います。衣服の始末や飲み食いし過ぎでのお財布の心配など、妙に身近なことで（ルール上の処理レベルで）ドタバタできる楽しさって言うのは、最近のゲームでは珍しいものですから。<br />
<br />
基本的にはコメディタッチなゲームだと思いますが、やろうと思えば生肉を貪り食い、戦闘では返り血にまみれながら敵を電柱で平たくなるまで殴り潰す伝奇系鬼御魂とかも出来るでしょう。シナリオのバリエーションと言う点でも、ある程度の性能はあるかと思われます。もちろん、「異能もの」という時点である程度縛りがかかるのはどうしようもないところですが、それはジャンル的宿命なので仕方ありません。]]> 
		</content>
	</entry>
	<entry>
		<title>想い出に残しておく</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="http://nightsofseven.blog.shinobi.jp/Entry/50/" />
		<id>http://nightsofseven.blog.shinobi.jp/Entry/50/</id>
		<issued>2008-10-29T09:22:03+09:00</issued> 
		<modified>2008-10-29T09:22:03+09:00</modified> 
		<created>2008-10-29T09:22:03+09:00</created> 
		<author>
			<name>比翼</name>
		 </author>
		<dc:subject>食べ物</dc:subject>
		<content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
			<![CDATA[この間、とても悲しいことがありました。<br />
知ったばかりの良いお店が、数日後には閉店の予定だったのです。<br />
今では閉店してしまったそのお店の名前は「鳥ぎん」、祐天寺の釜めし屋さんでした。<br />
あれは、立地が悪すぎたのかなあ&hellip;&hellip;何せ商店街の一番端っこで駅とは反対側、しかもビル内店舗でかつ看板も目を引くものではなく。私も、事前の情報がなければ気付くことはなかったでしょう。<br />
しかしながら、見た目は目立たなくともその味は記憶に長く残しておくにふさわしく、こうして記録に残しておくことにしました。<br />
<br />
まず頼んだのは五目釜めしと鳥の煮物でしたが、何がいいって下ごしらえと基本の調理が本当にしっかりしていることでした。<br />
<br />
五目のそれぞれにつけられた下味は濃さは完璧、辛くもなくくどくもなく、しかしご飯に隠れてしまうこともなく。それに、うまみも一辺倒ではありませんでした。ご飯と具が一緒の味つけになってしまわず、具のそれぞれに別の下味が染みこませてあったのだと思います。また、それぞれ適度に固さも残してあり、ご飯の歯ざわりの絶妙なアクセントでした。<br />
<br />
そして火の通し方も見事の一言。鳥の煮物の大根は芯すら残さず出汁をしっかり含んでいて、なのに煮崩れなど一切なく、かと言って柔らかすぎることもなく。「固さ」を歯に感じさせながらもそれが歯に抵抗と感じることがない、何とも言い様のない絶妙な加減でした。<br />
<br />
この真面目な仕事ぶりと、食べていてわかる材料の真っ当さからこれはと感じ、メニュー内に見かけた焼き鳥（正肉）も追加注文してみました。するとこれが、滅多にないほどいい鳥肉。何と言っても肉の甘味が違いました。また、焦げ目部分がこってりしすぎることもなく、たれの焼き鳥としては信じられないほどすっきりした後味。炭火で焼くと時に煙の香りや焦げて濃縮された味つけがこってりし過ぎると感じることがありますが、全くそんなことはありませんでした。<br />
<br />
ご主人夫婦の人当たりもよく、初顔の私がちょっと話しかけてもしっかりと相手をして下さり、完全に満足したお店でした。ちなみに値段の方も、「もっと高くてもいいかも」と感じるくらい。<br />
<br />
ああ、あんなお店があの一度きりとは何と悲しい&hellip;&hellip;その記憶が薄れてなくならないよう、せめてここにこうして書きとめて残しておきます。<br />
<br />
&hellip;&hellip;と言うばかりでは、「お前の思い出話なんぞ聞きたくないわ、これじゃ情報として役に立たないじゃんよヴォケ」と言われそうですので追記。実はこの祐天寺、一部では非常に有名なカレー屋「ナイアガラ」を初め、ちょこちょこと名店が隠れています。自分の足と嗅覚を頼りに休日歩いてみると非常に面白い場所ですよ。]]> 
		</content>
	</entry>
	<entry>
		<title>怒りの葡萄</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="http://nightsofseven.blog.shinobi.jp/Entry/49/" />
		<id>http://nightsofseven.blog.shinobi.jp/Entry/49/</id>
		<issued>2008-10-19T09:54:13+09:00</issued> 
		<modified>2008-10-19T09:54:13+09:00</modified> 
		<created>2008-10-19T09:54:13+09:00</created> 
		<author>
			<name>比翼</name>
		 </author>
		<dc:subject>レビュー</dc:subject>
		<content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
			<![CDATA[はい、今回は白黒時代、１９３０年代のアメリカが舞台の、同名の小説を原作にした洋画です。<br />
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主人公の男「ジョード」が刑務所から帰ってきてみれば、小作農の家族は地主に追い立てを受けていて、やがて土地から離れざるを得なくなり、働き口を求めて旅をするもその途上では&hellip;&hellip;と言うお話。<br />
土地の荒廃と労働の機械化、そして資本主義の大規模化が追い立ての背景にはあり、ジョードとその家族は「抵抗しようにもどこに本体があるのか判らない力」に翻弄され尽くすことになります。<br />
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基本的に、どうしようもないくらい暗い話です。労働者を描いた、いわゆる社会派映画ですから。しかし、これは間違いなく時代を超えた大作のひとつです。今も昔も労働問題の根本は変わらず、労働者が自分達の生活を守るのにはどうすればいいかと言うのも変わらないんだな、と痛感させられます。もちろん、今の日本の経済はアメリカに強く影響を受けているのでより身近には感じられますが、おそらく洋の東西でも基本の図式そのものは変わることはないでしょう。たぶん社会主義の中でさえも、人の権力に順位がある限り。<br />
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作中では演出のためだけに不自然なほど強調された場面が描かれることはなく、単純な「一人の巨大な悪人」と言う図式も否定され、あくまで淡々と社会そのものの悲鳴と、その中では砂粒ほどに小さい個人の心の動きが丁寧に描き込まれています。だからこそ、登場人物の心情がよく判り、物語に深く移入できます。まさに名作と呼ぶにふさわしい出来でした。<br />
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白黒時代やカラーになったばかりの映画には、色々侮れないものがあります。最新の貸し出しコーナーには並んでいないかと思われますが、奥まったコーナーを探して見てみるのもたまにはいいんじゃないでしょうか。<br />
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名前を聞いてはいたけど、原作の方も読んでみようかな&hellip;&hellip;。]]> 
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		<title>近江屋洋菓子店</title>
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		<issued>2008-10-05T09:29:23+09:00</issued> 
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			<name>比翼</name>
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		<dc:subject>食べ物</dc:subject>
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			<![CDATA[さて、本日は神田連雀町の「近江屋洋菓子店」をご紹介。<br />
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まず、この店に言いたいことがひとつ。けしからん！<br />
いやー、今どき値上げもせずに、タルト一切れ２１０円で材料も味もまっとうだとか、もうちょっと値上げしても全然バチ当たりませんよ？それでいて店内は常に清潔が保たれて居心地良く従業員もいい人ばかりで、飲み放題５００円を頼んだらカウンターの向こうで１００％果物だけミキサーにかけて作っているのが見える果物ジュース数種類にバナナミルクにチョコミルクに紅茶に、おまけにボルシチ飲み放題って無茶苦茶もいいとこです。むしろあれで経営が成り立つのかといつも心配なくらい。<br />
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日曜日以外にはパンも売っているのですが、ポテトサンドやピロシキがまた素晴らしい。特にピロシキなど、皮と中身の割合が２：８を確実にオーバーする素晴らしい中身の入り具合に加えて味も非常に良い。油っこくはあってもぎとぎとしてないし。<br />
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洋菓子の方では、果物の酸味とタルト部分の味の調和をうまく保っているタルト類もいいですが、一番のお薦めはやはりアップルパイ。林檎と皮の味のバランスは見事の一言、かつ皮だけでもバターの香り高く、よく焼けていて文句なし。<br />
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大通りに面しながら積極的に探さないとうっかり見落とす飾り気のない出入り口のこのお店ですが、住所を探して行ってみるだけの価値はあります。この店のあり得ない商売、きっと皆さんの度肝を抜くでしょう。<br />
ただし、大勢でぞろぞろと行き過ぎないようにご注意。人が多すぎると失われる良さと言うのも、また確かにあるものですから&hellip;&hellip;。]]> 
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