とにかく気まぐれに書きたいことを書くブログ。
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わりと新作。ゼメキス監督なのでそこそこ期待して見てみました。結果はなかなか。

大筋としては、ベオウルフ本編そのままです。ただ、戦士たちを「荒々しい蛮族」として描いていますので、英雄詩である原典のファンからするとちょっとあれかも?

個人的には、海を越えてまで戦いに行かずにいられないようなエネルギッシュな男達だけに、気性が荒くて素朴な性格でもそんなに違和感はないかな。と言うか古今東西英雄と呼ばれるものって大抵、やってることだけを冷静に見ればいわゆる野蛮人が非常に多(うわ何をすry まあ、陰険な文明人と単純な野蛮人とどっちがマシかって言われればかなりどっちもどっちじゃないかって思うんですけどね。野蛮人と言われてもいわゆる文明人よりよほど誠実で話甲斐がある、なんてのも世界の歴史を見ればいくらでもあった話ですし。あの東インド会社だって技術レベル的に見た「文明人」に運営されてたわけです)

また、怪物グレンデルやその母、そしてベオウルフが老境に入ってから戦う竜に関しての基本設定は原典と全然違い、最終的なストーリーの芯を全然違うものにしています。

英雄の最強の敵が自分に連なるものであったり、「王権の象徴」が人ならぬものからやって来ては人ならぬものの手に帰って行ったり、「女神」が水の彼方で英雄を自分の手元に連れて行ってしまったりするあたりは、アーサー王伝説を思い出します。いえ、むしろアーサー王を生み出したケルト伝承を、でしょうか。

もちろん王座の簒奪者やら女神やら王権に関してはケルトに限らず、世界各地に類型のあるものではあります。そして、その「類型」をいくつか集めてひとつのファンタジーにもう一度紡ぎなおそうとしたのがこの「ベオウルフ」ではないかと私は思っています。未見の方は、これは「神話ファンタジー」だと思って見るといいでしょう。英雄の激闘、誘惑、試練、後悔、決意、そして最期と、英雄物語の王道自体はきちんと踏んでいるよい作品です。ベオウルフやフロスガール王・王妃の人物描写を丁寧にしていましたので、登場人物もしっかり活きていました。結構お薦めの一品です。
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さて、ずっと行ってみたかったのですが、休日には営業していないためなかなかタイミングの合わなかった銀座の洋食屋「煉瓦亭」とうとう行って参りました。基本的に私の食べ物遍歴の始まりはかの「鬼平」や「剣客商売」の池波正太郎さんのエッセイによるもので、池波さんがよく立ち寄っていたこの煉瓦亭にはぜひ一度行ってみたかったのです。ただ彼を尊敬するからその好みを追いかけたいと言うのではなく、彼が「店主がしっかりした仕事をしている」と考えた店については行ってもけして「間違いがなかった……」からなのです。

基本的に池波さんの食に関するエッセイは食のことだけを語っているのではなく、その題材に絡めて彼の生きてきた時代のことや、人の心の動きと言うものについて実に深く語っています。伊達に激動の時代を生き抜いて、舞台や小説と言う職人の世界で鍛え上げられてきたわけではなく、彼の人を見る目は本当に確かだと思います。中でも食事に関しては、本人が自分で家事をしっかり出来て、台所のことに含蓄があるせいももちろんあるでしょう。そして、店主さえしっかりしているなら、その店はまずくなるわけがないのです。

彼の足元にも及ばぬほどの食事経験しかない私でさえ、店の構えや内装を見るとその時点で、期待できる店かそうでないか、ほんの少しですが本能的に予測がつきます。その予測が外れたことは、今のところあまりありません。店を建てる際に「こんな風に見せたい」という考えが入っている以上、逆に言えば経営者が望むものは何なのか、どんな客を目当てにしてどのくらいの熱意でやっているか、などという情報が外見からある程度わかるのだと思います。そして、店主を見られればその出す料理の推測も多少ながらつくと言うものです。

話がずれてきましたが、そんな池波さんのよく行っていた店のひとつならば期待も高まろうと言うもの。入って、まずは彼と同じように子牛のカツレツ……ではなく、何となく食べたかったポークカツを。オムライスやハヤシライスにしようかともだいぶ悩みましたけどね。
結論から言うと、いい仕事でした。肉もしっかり厚みと柔らかさ、そして肉汁が十分にあり、衣も心地よいサクサク感。そして、「カツ」と言うより「カツレツ」な、おそらくこれが洋食らしいと言えるのであろうどこか懐かしげな味。何より、だいぶ大きなカツでしたのに、全部食べても全然胸に来ませんでした。いい油を使わなければこうはなりません。下手な店でカツを食べると、てきめんに胸焼けが出ます。

ひと皿だけしかまだ食べていませんのでこの辺にしますが、ハヤシライスとオムライスを制覇しにまた行ってみるつもりは満々です。わりと近くに同じく故人のよく行った「たいめいけん」もあることですし。
とうとう見ました、高山文彦さん脚本と言うことでとことん期待だった「ストレンヂア 無皇刃譚」。
ジャンルとしては剣戟アクション系と言えばいいかしらん。過去を封じ、刃を捨てた浪人が、一人の少年に出会ったことから異邦人達との戦いに巻き込まれて行くお話です。

いや、期待以上の作品でした。劇場で公開された時、財布がさびしくて見にいけなかったのが本当に残念で仕方ありません。これは大画面で見たかった。

まず、剣戟ものに欠かせないアクションシーンはしっかり魅せていました。アニメーション・演出関係の人が監督をつとめていただけはあります。無闇にアクションを入れまくるのではなく、「盛り上がる場面で」「物語の必然にきちんとあわせて」入れているのがまたポイント高いです。アクション自体の出来も、ただ斬りあうだけでなく様々な武器や状況を駆使し、王道とそうでないパターンを変幻自在に駆使して飽きさせることがありません。(例えば弓使いたちの戦いは素敵に王道でしたし、鎖斧使いの最期は「そうくるか」ってものでした……)

ストーリーもさすがに高山文彦さん脚本、実にキャラクター描写が丁寧で……同時に、キャラをものともしません。メインテーマと物語の流れを最初から最後までしっかり想定してその骨組みを最優先にして進め、物語上切るべきところではキャラをすっぱり切る。キャラを増やしすぎてメインテーマを消化不良にしたり、無理に生き残らせるために不自然な綻びを作ったりしないのです。その結果、浪人と少年を核に据えたメインテーマは物語のどこであっても微塵も揺るがず、人物視点も多くなりすぎず視聴者が感情移入しやすくなっています。

だからと言って使い捨ての手抜きキャラが多いかと言えばそんなことは全然なく、何気ないたった数秒の会話さえも無駄にすることなく、背景に過ぎない一般人にさえも個性がしっかりついています。
敵役の「羅狼」なんかもう素敵で素敵で……最後近くでの主への語りかけは、「ああ、嫌味とかで言ってるんじゃなく、彼にとってはしごく自然に出て来てる言葉なんだろうなぁ」と、彼の「当たり前」をしっかり納得させてくれるものでした。いや、ネタバレが怖くて一定以上書けないのが、レビューの時は本当にもどかしいです。

描写に偏りすぎて鈍重になることなく、アクションに偏りすぎて重みとケレン味をなくすことなく、実にバランスの取れた素晴らしい作品でした。願わくは、この作品を期にもっともっと素晴らしいスタッフさん達が作品を手がける機会が増えてくれますように。これだけの出来の作品ですから、目立っている監督や脚本以外のポジションにいる方々も全て素晴らしい腕前に間違いないはずです。彼らの仕事の機会が増えれば、いい作品はもっともっと増えて行くでしょう。







……ただ、映画じゃなくテレビ放映の番組だと、途端に金の亡者が展開にさえ茶々入れつつあらゆる才能を食い潰しに群がって来るからなぁ……給料も無茶苦茶だし。それ考えると、映画専門の方がいいんだろうか?














ちなみに、ちょっとだけ違和感のあった箇所が実は二箇所だけあります。○○が捕縛されたのは、「あの程度の数で可能なのか?」と思いますし、「異邦人を軽んじていたからと言ってあんだけやっといて終盤で○○は油断し過ぎ」とも思いました。
ただまあ、これは説明のつくレベルではありますね。○○捕縛の際は、虎杖がいたとしたら十分可能でしょうし、作中の会話からすると虎杖の子飼いは重朗太の他にも間違いなくいたでしょうからそれが何人か混ざっても可能でしょう。○○の油断っぷりはまあ、あの手のキャラの王道ってのがありますし、向こうがあの人数であそこまで思い切った挙に出たことも普通とは言えません。○○が己を弁えない愚か者だったのは否定しがたいところですが。

「Twilight INSanity」の永久る~ぷさんが今回の夏コミで壁サークルになった模様。好きなとこの知名度が上がるのは嬉しいのですが、自分たちだけが知ってる、みたいな密かな楽しみにひたれなくなってほんの少しだけ寂しいようなw いや、正直頑張ってほしいです。あそこのストーリー、感性にどこか懐かしいものがあって好きなのです。TWINSにしてからが、サイバーでありながらどこかアナログな部分を残していて、最近の電脳ものよりもう少し伝統的なSF寄り、と言えばいいのかな?そんな感じでした。

今回のコミケも必ず当日ゲットするぞー!
他にも三月館と手作りビール製造記と東方の新作と色々色々……ああ、また財布の底が抜けるぅ。

はい、今日はちょっと毛色を変えてホラー映画のレビューなどを。
実は管理人、ストーリーと演出をうまく絡めた「恐怖」はけっこう好きです。グロ系は気持ち悪いだけなので勘弁ですが……。怪談は好きでもスプラッターは勘弁、ってとこでしょうか。いや、怪物ものだと、追い詰められていくまでの「次はどうなるんだろう」って言うドキドキ感は多分嫌いじゃないと思うんですけどね。ショッキングシーンをメインにしてない「ちょっとグロなシーンもある」ものくらいなら、バイオハザードとか普通に好きですし。グロそのものを目的にしてるのはちょっと。



さて、恐怖ものに大事なのは、丁寧に心情描写をしているか否か。観客にうまく登場人物の状況を納得させないと感情は煽れません。臨場感と一体感を出すためには演出とカメラワークも欠かせません。これらは、他のジャンルの映画でも全く同じことでしょう。ただ、ホラーの場合はすっぽ抜けた時の「馬鹿らしさ」が割りと群を抜いているので製作側の上手下手がよけいはっきりすると個人的には思いますが……。

その点、今回の「ゴーストシップ」は基本をきっちり押さえていい仕事をしていました。ストーリー的には幽霊船もので、ある空軍パイロットが上空から目撃した謎めいた船の調査を腕利きのサルベージ業者たちに依頼し、一緒に海に出て行くところから始まります。確認してみるとそれは40年前に消息不明になった豪華客船。これをサルベージすれば、船の中に残っている物品だけでもひと財産です。まだ航行できるレベルの保存状態である船体の価値はもちろんのこと。サルベージ船のクルー達は喜びに沸きますが、船に足を踏み入れてみるとそこには……と言う、まあ非常に王道なものです。

王道なだけに、じっくりと進めていれば事故は起こりづらいもの。退却しようとするも脱出不能になったり、船が消息不明になった原因を少しずつ解明したりとストーリーは丁寧に進んで行き、もちろんのことにメンバーも次々と死んでいきます。カメラワークは良く、メンバーごとの心理描写もきちんと出来ているので十分に思いいれがあり、死に向かうまでのシーンの臨場感はばっちりです。

そして、クライマックスには驚きの……と、まあこれを書いてしまうと全てのホラー映画はぶち壊しなのでここまでにしておくとします。クライマックスの部分はきちんと驚きの仕掛けとオリジナリティがあったと記すだけに留めておきましょう。

キャラで一番お気に入りだったのは、名前はだいぶ前のことでさすがに忘れましたが、調子がよくて大きなことを言いたがるタイプの男。船に閉じ込められて恐怖にさらされ、そこで手招く女性を見て「これもどうせ幽霊だろ?ふへへっ……」な感じで、でもふらふらと寄って行って女性の横たわるベッドにダイブ。何だかんだで死に顔自体は結構幸せそうでした。いやまあ不幸なんですが。

ついでですが、グロについては最初の最初でほんの少しショッキングシーンがあっただけで、ショックに頼らずきちんと段階を踏んで恐怖を盛り上げて行く姿勢には好感が持てました。


さて、後回しにしましたがこの映画で何より印象が強いのはその舞台製作。付属のメイキングやインタビューを飽きずに全部じっくり観られる映画はわりと珍しいです。

この映画の舞台は広大な豪華客船ですが、一部を除いて実際のセットを使っていないと言うのでびっくり。凝りに凝ったミニチュアの客船を用意して、その内部と実際の撮影風景を重ね合わせて映画を作っています。それなのに作中では違和感は全然感じませんでした。いやまあ、あれを実際に全部セットで作ったらそれこそエライことになるでしょうけどね。

冒頭のショッキングシーンも人体模型を造り上げて光の当て方でそれらしく見せていたそうですし、美術・技術面から見ると本当に感嘆することしきりでした。本編をほとんど見ずにメイキングと照らし合わせるだけで色々学べてしまうくらい道具と舞台に凝りまくっています。スタッフ達にはまさに職人魂を感じましたね。

ホラーのマニア達のレベルでは色々と意見もあるのかも知れませんが、私としてはお薦めの作品のひとつです。どうしてもこの手のものがダメな方以外は一度観てみて下さい。それこそメイキングの分だけでも損はしないはずです。





題名だけだと似たようなものが多いのがホラー分野の特徴ですので、この作品は「ダークキャッスル・エンターテインメント」という会社の製作であることを追記しておきます。この会社を調べてみて、トップにあのロバート・ゼメキス氏がいたのでその丁寧な人物描写に心から納得しました。時にやり過ぎることもありますが、基本的に丁寧に作品を作る人だと思っています。


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