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とにかく気まぐれに書きたいことを書くブログ。
さて、最近ゲヘナ・アナスタシスが手元に帰ってきましたのでこの期にレビューをば。 世界観については結構いい感じのゲームだと思います、これ。 舞台が全部地獄そのものだとか、点在する街がそれぞれひとつの国家扱いだとか、死んだ魂が必ず赴く「獄」の設定だとか、蜃気楼が空間ゲートとなって繋がる幻でありながら現の「幻鏡域」の設定だとか、GMサイドでシナリオを作る分には美味しいものが一杯。また、下手に公式NPCを山盛りに載せていないのも好感触。こういった舞台なら、あまりきっちり決めずにおいてくれた方が「●●の街」を好き勝手に作れます。もともと世界地図がかっちり決まっているようなゲームなら、NPCがたくさんいるのもまたいいと思いますが。 PLサイドから見てみると、特技が組み合わせ型ではないので特技制のルールとしては比較的活用方法がややこしくなく、技能もあまり多くなく、一度でもプレイして理解してしまえばプレイアビリティは悪くありません。それに、連撃やカウンターのシステムは、格ゲーノリの好きな人にはたまらないでしょう。 しかしながら、あと一歩が足りない。本当に肝心なあと一歩が。 まず、ルールブックとして致命的なまでに読みづらい。 とりあえず、特技データより基本判定方法を書くべきだと思います。特技を先に見せたいのもわかりますが、それならそれで初登場の専門用語の後には(P●●)と索引をつけるべきです。特にタイミング系は、知らない状態で特技を読むとかなり混乱します。「防御対応タイミング」とか「被ダメージタイミング」とか「攻撃対応」とか「与ダメージ対応」とか、説明されないとそれだけでは判別しづらい単語がたくさんあるんですから。 他のルールと比較するのはなんですが、同じSNEのソードワールドがこの辺は本当に優れていました。判定方法をまず書き、そのサンプル例を示し、専門用語を理解させてからクラスや魔法の説明に移る。これが本来理想的だと思います。特殊技能や魔法には「●●の判定において」「●●値を用いて」などの一文が普通はついて回るものですから。これ以外の書き方を使うにしても、もう一度書きますが、せめて初出の専門用語には索引をつけて下さい。ってか、それ以前にもうちょっと言葉をわかり易く分けてお願い。例えば、攻撃対応と防御対応を命中対応と回避対応に書き換え、与ダメージと被ダメージタイミングをダメージ決定タイミングに統一してしまえばずっと楽になるでしょう。どうして命中回避の判定に「命中値」「回避判定」を使っているのに命中判定に攻撃タイミング、回避判定に防御タイミングなのか。いくら何でもこれはありません。 ルールを読んでわかりづらいと思うとだいぶプレイ意欲が削がれるものです。せっかく「アラビアン」という他ではあまり扱っていない魅力的な分野を使っていても、プレイしてもらえなければ何の意味もありません。 また、せっかくアラビアンにするのですから、うかつに英語を当てないで欲しかった。日本語で特技の名称を書いて、そこにアラビア語をカタカナ書きでもすればいいではないですか。もしくは固有名詞以外日本語表記で押し通すか。日本語で書いている限り、日本人にとっては「異世界の概念を自分達の言葉に翻訳しているだけ」と言う感覚が強いからいいのですが、英語を当ててしまうと「翻訳」ではなくなってしまって違和感ばりばりです。 例えば、装備品にブロードソードが存在するのは別にいいのです。ゲヘナの舞台が「他の様々な国々を旅してきた詩人の妄執」によって地獄に落ちた場所である以上、元の地上には「アラビアン」以外の文化圏もあったはずで、そこから輸入したものはあるでしょう。 銘刀についても、前述の「翻訳」概念が通じますし(シミターやタルワールだって「刀」には違いありません)、武器と所有者を深く結びつける魔術や神秘はどんな文化圏にも大抵あるものです。 しかし、例えばゲヘナの舞台、かつての「シェオール王国」のアラビアン系文化圏で生まれた魔法の名前が英語併記なのは絶対におかしいはずです。先のブロードソードのように設定を経由して他の文化で使いたいものを取り入れるのはいいのですが、設定を経由していないと「世界観に違和感を生じさせる」ものにしかならなくなってしまいます。 最後にもうひとつ、どこだったか別のブログで見かけた意見ですが、これも正しいと思うので追加。ルールブック内に「街並み」系のイラストを多少なりと入れるべきだったと思います。当然ながら、メジャーでない文化圏の世界観であればあるほど、そういった世界の「雰囲気」をプレイヤーに感じさせるのが難しくなります。キャラの服装や魔物の姿でもある程度はうかがえるのですが、やはり街並みや自然風景もイラストで示しておかないと「世界全体」の力が足りません。 つらつらと厳しいことばかり書いてしまいましたが、それはゲヘナが世界観においては本当に魅力的だからです。それだけにもったいなくて仕方がありません。もし第三版を出す予定があるとしたら、まずは頑張って校正して「ややこしいルールをもっと読みやすく、そしてもっと理解しやすく」まとめられれば、十分人気の出る作品になるはずです。本当に頑張って欲しい。 PR
と言ってもウルトラマンじゃなく、今日のお薦めメニュー「7(セブン)~モールモースの騎兵隊~」のこと。残念なことにかなりマイナーらしいPS2用ゲームです。絵柄もCG処理もまるで絵本のようで、演出や物語もそれにふさわしいものばかりがたくさん用意されています。
例えば、ゲーム内でのキャラの吹き出しはすべて「羽ペンで文字を書き記すような」効果音つきでさらさらと表示されて行きます。そして、ストーリー進行上のナレーションは声つきで、プロの「絵本読み」の方を当てています。しかも、ロード画面やオープニングムービーはまるで「昔のフィルム映画を上映しているように」映されています。暖かな絵柄の上をさらさらとペンが走り、優しい声が本の内容を少しずつ読み、幻燈が淡い光を投げかけ……それはそれは素敵な雰囲気なのです。 そして、物語と世界観が実にまたこの演出にふさわしい。基本的には皆でパーティを組んで魔物から人々を助け、大きな災害を防ごうと旅するしごくオーソドックスなものですが、ただオーソドックスなだけじゃありません。7の世界では戦士や魔術師などの職業が一種の種族のようなものとして存在しており、その多くが「他の奴にゃ負けねえ!」「うちこそ最強!」と誇りを持っていますから、新たな職業のいる街に行く度にその街ならではの騒動に巻き込まれ、丁寧で「おとぎばなしの登場人物らしい」描写に支えられた個性豊かな職業達の様々な物語と出会います。 戦闘の時の行動グラフィックもまた個性豊かなので、彼らを仲間に出来た後は本当に楽しいものです。手にした本のページがひとりでにめくれ、輝く文字が飛び出して魔物をうちのめす「神官」などは今でもお気に入りです。 戦闘システムが少々特殊なのですが、これが世界観を巧みに補強しています。味方は前列中列後列に分かれ、敵味方全員が1回ずつ行動するたびに「ローテーション」の機会があります。前列は直接攻撃、中列は前列の攻撃力を上げたり防御力を上げたり、後列は自分や同じ列の仲間を回復したりと、どの職業であるかどの列であるかによってキャラの行動は大きく変化します。そして、ローテーションを行うと前列が後列に下がり、中列が前列に入り、後列が中列に入ってフォーメーションが入れ替わるのです。 魔物はいつでも一匹。でもHPは人間など比べ物にならないくらい多く、直接攻撃をする前列以外はローテーションを行わない限り1度しか行動出来ませんので、ローテーションを行わずにただ殴り続けていると前列が魔物より先に全滅します。人間は最低で魔物を20回ほどは殴らなければならず、人間はHPの多い職業でも魔物の攻撃に2発耐えられれば特上くらいの攻撃力バランスですから。 その強力な攻撃力に対応するために、戦闘前に表示される魔物のHPや攻撃力やどんな人を優先に狙うかの行動パターンをよく読んで、味方の配置を考えます。基本的にこのゲームの戦闘は詰め将棋のようなもので、戦闘前の配置と仲間の組み合わせで戦いの行方は9割方決します。 「こいつは剣闘士を優先に狙って来るから、中列にいると自分の前にいるキャラへのダメージを減らす騎士をその後ろに配置するようにして……騎士は後列にローテーションした時自分を回復出来るから、回復出来ないキャラにダメージが残らないように騎士を狙われ確率の高い真ん中に置いて、中列の他のメンバーは端っこに寄せて……」と言うように。 ストーリーが進んで行くと、魔物の方もローテーションをこちらが行うたびにHPを回復したり、特定の配置でないと倒せなかったり、特定の職業にとどめを刺させないといけなかったりと様々な条件縛りをつけて来ますので、慣れて来ても飽きさせませんし、「どんな場面でも強い職業」と言うものが存在せず全ての職業を使い続けることが出来るのです。たったひとつ勝利条件をつけただけで戦闘計算がこんなに変わるものかと、システムデザイナーさんの発想に始終目から鱗でした。もっとも、計算が嫌いな人にはさすがにお薦めできませんが……。 つまりこれらは、「人間は一人ではけして魔物に勝てないので、色々な長所を組み合わせて皆で立ち向かう」「正面からぶつかり合っては大被害が出るか負けるので、知恵を振り絞る」と言う、これもまたおとぎ話には欠かせない要素がシステムのレベルでしっかりと盛り込まれていると言うことなのです。 やり込んでも飽きないゲーム的な楽しさも含め、よく一石でこれほど多くの鳥を落としたものだと正直感動すら覚えました。シュミレーションRPG(といえるかな?)のシステムでよもやストーリー分野まで補強しようとは……。 公式サイトを見てその画面を「美しい」と感じられる方や童話や童謡に価値を見出せる方、優しくもどこか厳しいおとぎ話を愛する方、そんな方々に是非ともお薦めしたい一品です。 なお、このシステムを踏襲した「ヴィーナス&ブレイブス」が発売されているのですが、脚本担当の方は別ですし、演出の仕方や人物デザインも違います。よって、そちらも買ってみようかと思った際は、あらためて情報を集めなおしてから検討した方が良いと思われます。
ようやくと治まってきた所で、本日は映画「12人の怒れる男たち」のレビューです。
まだ白黒時代の映画ですが、現代になっても法学部の教育ビデオとして使われることもある、普遍的要素をしっかり描いた名作です。 この映画のメインは、ある少年が訴えられた父親殺しの罪について11人の陪審員が議論するものです。と言うか、それしかありません。 初めに決をとると、最後の12人目だけが反対します。ここまでにほとんど議論はされていないのですが、夏の狭苦しい陪審員控え室で冷たい飲み物も出されず扇風機すらないのを見る限り、これが割と当たり前のことだったのでしょう。 お上の検察が証拠を提出してるんだろ?ならまあ信じていいんじゃない、というような他人任せの流れなのでしょう。結果がどうなろうと、しょせん陪審員にとっては自分の知らないところで顔も知らぬ誰かがどうにかなり、それを新聞の文字で見るくらいの関わりしかないことなのです。 この流れ自体は現在にもままあることです。これはミスがあると実際に自分も危なくなるのでもう少し真剣味はある例になりますが、普段きちんとしている上司から渡された書類を平社員が一々全部疑ったりはしませんよね? ただ、どんな人でも人間、間違いはあるもの。そして、間違えると取り返しのつかない時と言うのはあるものです。この映画の場合、それが死刑の執行と言うわけです。 管理人は死刑そのものについて反対する気は全くもってこれっぽっちも欠片すら徹底的にとことん微塵もひたすら絶対に一切ありません。また、この映画でも断言しますがそんなことは言っていません。ただ、「大事なことを決める時にはよく話し合おう」「自分のしていることがどんな意味を持つのか常に考え、自分の責任について自覚しよう」「放り出すことなく論理を整然と詰めて行けば必ず前に進んでいける」と言うしごく当たり前の考え方を示しているだけなのです。 先ほどの12人目は論理をもって「この証拠のここはおかしくないか?」と示してから、「もし、また他に反対が1人もいなかったら自分も賛成に回ろう」と公正に決をとり直します。すると、数人の反対派が増えます。そしてまた論議が重ねられ、再び決をとり……これが繰り返されて行きます。 議論が進むにつれて、それぞれの人物の立ち位置についてよく見えて来ます。「犯人が札付きだから……」「皆が賛成しているからたぶんこっちだと……」「おかしいと思うこともあったが言い出せるきっかけが……」などなど、誰も彼も実に「無作為に抽出した、直接関係のない一般人」らしいのです。これが映画に確固たるリアリティを与えています。荒唐無稽な物語なら、人はそれを楽しんでも真面目に考察するとは限りません。あくまで現実で、「自分の周りにもよくある」ようなものについてだからこそ、視聴者も真面目に考えるのです。 もちろんそれで全部ではありません。12人目とは異なる視点から、論理的に死刑に賛成している人もいます。反対側がただ正しい、ではなく、あくまで一番大事な局面では「論理と論理の戦い」になるのです。反対派だって同様に「間違っているかも知れない」のですから。12人目が提起したことはあくまで、決定の前によく話し合って考えて間違いの余地を可能な限り減らそうじゃないかと言うことなのです。 ここまで書いた限りではどことなく小難しいように見えてしまいますが、起承転結がしっかりついて、登場人物のやり取りも巧みで、単純に映画としても普通に楽しめます。法学を志す方でなくとも、ぜひ一度は見ておくことをお薦めします。 この考え方自体、裁判に限らず日常においても貴重なものでもありますし。 ※追記:何ゆえに見てそんなに経っていない映画の題名を間違えるかな、私……11人じゃなく12人でした。11人いる!とかじゃないんだから。申し訳ありません、読んでくださった皆様。 一週間くらい後にとアナウンスがあってから待ちに待ち続けた「TWilight refrAIN」web体験版、とうとう出ましたよー!前作「TWINS」をやり終えて以来ずっと待っておりました。体験版ですから三面までですが、既になかなかいい感じ。
いや、休みにかまけてすっかり更新忘れてました。何とか一週間経つ前に気づけたので、一週間に一回以上更新という自分内ルールは破られておらず。危ない危ない。
まあ、気を取り直して本日はゲーム雑談でも。いきなり世代が前回の「大神」から遡りまくりますが、「ふぁみこんむかしばなし 新・鬼が島」のお話。これは、むかーしむかしにディスクシステムで出た本編と、あとからSFCで出た追加版の二つに分かれています。 ちなみに、SFC版は鬼が島の「犬・猿・雉」をメイン視点としていますので、こっちだけやるといまいち理解が不完全になるかも。それぞれがいなかった場面のこと分からなくなりますから。 今はもうほとんどない、完全なコマンド選択型アドベンチャーです。「すすむ」とか「みる」とか、一つ一つ試して話を進めて行くのは実に「ゲームを解いてる」って感じがして楽しかったものです。懐古だけじゃなく、このゲームは実に面白かったのです。基本的には日本の有名な昔話をパロディにしたものなのですが、起承転結はしっかりしていて、プレイヤーに訴えかける力も強かった。 例えば途中で山んばに追っかけられるイベントがあるんですが、これが本当に怖かったんですよね。この選択肢かな、この選択肢かなと迷いながら時間制限つきで行動をひとつひとつ選んで行き、間違えると……いや、今ほど技術の豊富でない「単純な描画」だからこそ出せるものって言うのは確かにあるとつくづく思います。山んばのアップマジ怖い。久しぶりに引っ張り出してやった後だから断言します。昔のものを美化して覚えているだけではなかったと。この現代に見ても恐怖が鮮烈でした。一度振り切っても後でまた何度もしつこく出てくるとか、いわゆる「パニックホラー」の基本も本当によく踏襲されていましたね。こいつしつこいー、もう勘弁してー!と。 童話のほのぼのとした空気と、鬼が人の魂を抜いたり都が焼け野原になったりという陰惨な空気が見事に共存していたあたり、本当に「むかしばなし」と名乗るにふさわしかったと思います。 ちなみに、難易度はわりと高め。まあ、昔のゲームにはよくあることですね。ヒントや攻略なしでやろうと思えば、結構選択肢探索に時間を取られることでしょう。でも、現代のプレイヤーでも十分に楽しめる良作ではあると思います。そう言えば、ゲームボーイアドバンスのディスクシステムシリーズでもこれが出ていたようないないような……。 |
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